第1回全国統一カイロプラクティック師免許試験
微 生 物 学 |
問題用紙
(この問題用紙は表紙を含めて全部で12ページです。)
注意事項
初めに「受験票」を机の右上に置いてください。 解答は、監督員による合図で始め、また終了してください。 試験場内での質問等は挙手をして監督員の指示を受けてください。 不正行為は即退室となります。 記入には黒の鉛筆またはシャープペンを使用してください。 下敷きの使用は認めません。 電卓・計算・辞書機能付の時計は持ち込みできません。 携帯電話・PHS・ポケベル等は、電源をOFFにしてカバン等にしまってください。 (時計としての使用は認めません。) アラーム機能、音声機能付時計は、機能を解除しておいてください。 耳栓は、監督員の指示等が聞き取れないことがあるため使用できません。 試験場からの退室 答案が完成した場合でも試験開始後30分間、試験終了前5分間は退室できません。 解答用紙記入上の注意 解答用紙は「正・副」2枚を使用します。(複写式) 選択式の場合 解答は正解と思う符号の をなぞってください。 ズレ・はみ出し等がないように十分注意してください。 記入方法を誤ると得点になりません。 良い例: 悪い例: ○×式の場合 解答は○または×を解答欄に記入してください。 訂正の場合は二重線を使用し、正しい解答を記入しなおしてください。 例:
複数解答の場合は不正解とします。 解答用紙には、[受験番号]のみを記入してください。(名前は記入しないこと) [受験番号]を間違えると採点の対象となりません。 解答用紙は、折ったり破損したりしないよう注意してください。 途中で退室する場合は、解答用紙の「正・副」を切り離し、「正」を裏返して各自の机に 置き「副」を持って監督員の指示に従ってください。 「正・副」を間違えて持ち帰った場合は不合格となります。 「受験票」は、合格後の免許証交付まで必要です。忘れずにお持ち帰りください。 「受験票」は実技会場にて実技試験官にお渡し頂き「開始」致します。必ずお持ちください。 |
問001 以下の特徴で真核細胞について説明しているのはどれか。
○
A 核は核膜に包まれ、複数の染色体を形成する。B 核に核膜がなく、1本のひも状環状DNAよりなる。
C ミトコンドリアはない。
D 小胞体膜上にリボソームが並ぶ。
E 有糸分裂をしない
。問002 以下の微生物の中で原核細胞はどれか。
A 真菌
○
B 細菌C 原性動物D 藻類E シダ植物
問003 細胞型微生物でないものはどれか。
A クラミジアB リケッチアC マイコプラズマD 藍細菌
○
E ウイルス問004 線毛についての説明で間違っているものはどれか。
A グラム陰性細菌のうちには多く見える。B 性線毛(pili)と普通の線毛(fimbriae)とがある。C 普通の顕微鏡で見られない。○
D 細菌の運動器官である。E 普通線毛は細菌の病原性との関係がある。問005 滅菌の基準となるのはどれか。
A 細菌の繁殖体が完全に殺滅される。 B 細菌の線毛蛋白が変性される。○ C 芽胞を完全に死滅させる。 D 鞭毛の蛋白は破壊される。 E A〜Dはすべて誤りである。問006 グラム染色(ハッカー変法)に不必要な試薬はどれか。 A ヨウ化カリウム B サフラニン○ C ゲンチアナ紫 D シュウ酸アンモニウム E 純アルコール問007 次の組み合わせのうちグラム陽性菌はどれか。
A レンサ菌 ― 腸炎ビブリオ
B ブドウ球菌 ― 淋菌
C インフルエンザ菌 ― レンサ菌
○
D 結核菌 ― ブドウ球菌E 淋菌 ― 腸炎ビブリオ
問008 次の組み合わせのうちグラム陽性菌はどれか。
○
A 破傷風菌 ― ジフテリア菌B ジフテリア菌 ― コレラ菌C 破傷風菌 ― インフルエンザ菌D 腸炎ビブリオ ― 淋菌E 髄膜炎菌 ― 結核菌問009 次の組み合わせのうちグラム陰性菌はどれか。
A 淋菌 ― レンサ菌
○
B 腸炎ビブリオ ― インフルエンザ菌C ジフテリア菌 ― 淋菌
D コレラ菌 ― ブドウ球菌
E ブドウ球菌 ― ジフテリア菌
問010 次の組み合わせのうちグラム陰性菌はどれか。
A 破傷風菌 ― 髄膜炎菌 B 結核菌 ― 淋菌
○
C 髄膜炎菌 ― 腸炎ビブリオ D レンサ菌 ― 結核菌 E 淋菌 ― ジフテリア菌問011 次の組み合わせのうちグラム陽性菌とグラム陰性菌はどれか。
A レンサ菌 ― ブドウ球菌 B 破傷風菌 ― ジフテリア菌 C 髄膜炎菌 ― コレラ菌
○
D レンサ菌 ― 淋菌 E インフルエンザ菌 ― 腸炎ビブリオ問012 ほとんどすべての菌株がペニシリン剤に感性である菌はどれか。
○
A 肺炎球菌 B 黄色ブドウ球菌 C 腸球菌 D 表皮ブドウ球菌 E 大腸菌問013 かび、放線菌の産生する抗生物質でないものはどれか。
A ストレプトマイシン B テトラサイクリン C クロラムフェニコール D エリスロマイシン○
E ナリジキシン酸問014 ハプテンは次のうちどれか。
○
A 単独では抗体を産生しない不完全抗原。 B 抗体の抗原結合部の一つ。 C 抗体産生を促進する補助物質の一つ。 D 免疫粘着反応を起こす抗体。 E 補体の成分の一つ。問015 アジュバント(補助物質)効果のないものはどれか。 A ミョウバン B 結核菌 C 流動パラフィン○ D リン酸緩衝食塩液 E 水酸化アルミニウム問016 次のうち抗体でないものはどれか。 A 抗毒素 B 沈降素 C 凝集素 D オプソニン○ E リンフォカイン問017 以下の内因性化学メディエーターで血管拡張性だけをおこすものはどれか。
A キニン
○
B C3aとC5a C ヒスタミン D プロスタグランジン E ロイコトリエン問018 アミノグリコミド系抗生物質とその適応について間違っているものはどれか。
A streptomycin − 結核○
B kanamycin − 緑膿菌 C gentamicin − カナマイシン耐性菌 D astromicin − 黄色ブドウ球菌 E spectinomycin − ペニシリン耐性淋菌問019 以下の副作用を示す抗生物質を下記の語群から選んで記号をマークせよ。
腎障害と脳神経障害、用量依存性を示すので大量投与、長期投与に注意する。A テトラサイクリン系 B クロラムフェニコール系
○
C アミノグリコシド系 D リンコマイシン系 E マクロライド系問020 以下の副作用を示す抗生物質を下記の語群から選んで記号をマークせよ。
肝障害、腎障害、胃腸障害、光線過敏症などを示す、さらに骨や歯の発育抑制を生じるので妊婦や乳幼児には使用を避ける。○ A テトラサイクリン系 B クロラムフェニコール系 C アミノグリコシド系 D リンコマイシン系 E マクロライド系問021 以下の副作用を示す抗生物質を下記の語群から選んで記号をマークせよ。
薬剤性肝炎をみることがある、エステル化したものは肝障害の発生率が高く長期投与では注意する。A テトラサイクリン系 B クロラムフェニコール系 C アミノグリコシド系 D リンコマイシン系
○
E マクロライド系問022 以下の副作用を示す抗生物質を下記の語群から選んで記号をマークせよ。
ときに肝障害を起こす、また投与後しばしば重篤な下痢をともなう偽膜性大腸炎を発生する。A テトラサイクリン系 B クロラムフェニコール系 C アミノグリコシド系
○ D リンコマイシン系 E マクロライド系問023 以下の副作用を示す抗生物質を下記の語群から選んで記号をマークせよ。
造血機能障害が比較的高頻度に発生する。大量投与、長期投与で赤血球球形成の異常が生じる。A テトラサイクリン系
○
B クロラムフェニコール系 C アミノグリコシド系 D リンコマイシン系 E マクロライド系問024 免疫系細胞とその主な機能の組み合わせで間違っているものを選べ。
A Bリンパ球 − 膜型抗体産生 B THリンパ球 − Bリンパ球、TCリンパ球などの分化成熟を促進○ C NK細胞 − 血液の凝固を促進 D マクロファージ − 食作用、抗原処理、抗原提示活性 E 好塩基球 − 化学メディエーター放出問025 ヒトIgG分子はどのようなポリペプチド鎖から構成されているか。
A 1本のH鎖と2本のL鎖
○
B 2本のH鎖と2本のL鎖C 2本のH鎖と1本のL鎖D 1本のH鎖と1本のL鎖E 1本のH鎖と3本のL鎖
問026 トラコーマクラミジアによる感染症として間違っているものはどれか。
A 尿路性器感染症
B 新生児感染症
C 成人封入体結膜炎
○
D 発疹熱E 性病性鼠径リンパ肉芽腫
問027 次の病原体のうち呼吸器感染症の原因とならないものはどれか。
A RSウイルス
B オウム病クラミジア
C マイコプラズマ
D アスペルギルス
○
E 恙虫問028 マイコプラズマについての説明で間違っているものはどれか。
A 最小再生単位はウイルスの大きさで、細菌濾過器を通過する。
B 実験室内診断として、血清学的検査法が用いられる。
C 無細胞培地で培養できる。
○
D 健康成人から分離されることはない。E テトラサイクリン、クロラムフェニコールなど抗生剤に感受性がある。
問029 クラミジアについての説明で間違っているものはどれか。
A オウム病、トラコーマなどの病原体が含まれる。
B ウイルスと同様、培養には生きた細胞が必要であり、分離には発育鶏卵などが用いられる。
C 有効な抗生物質がある。
○
D クラミジアは動物からヒトへ感染すると考えられる。E 凍結保存ができる。
問030 細胞型微生物でないものはどれか。
○
A ウイルスB マイコプラズマ
C リケッチア
D クラミジア
E 藍細菌
問031 細菌の構造についての説明で正しいものはどれか。
A 核には核小体が存在する。
B 細胞内に蛋白合成を行なうリソソームがある。
C 核膜に囲まれた核様体が存在する。
○
D 細胞壁にはペプチドグリカンが存在する。E 細胞膜はない。
問032 細菌についての組み合わせのうち正しいものはどれか。
A 莢膜 ― 組織細胞への付着、接合
○
B 鞭毛 ― 運動を行なう器官C 線毛 ― 耐熱性で代謝はしない
D 芽胞 ― 細菌の形状を保持する
E 細胞壁 ― 抗食菌作用を示す
問033 細菌の外毒素によらない疾患はどれか。
○
A インフルエンザB コレラ
C ジフテリア
D 破傷風
E ボツリヌス症
問034 腸内細菌でないものはどれか。
A 大腸菌
B ペスト菌
C クレブシェラ
D チフス菌
○
E 緑膿菌問035 食中毒の原因菌と考えられないものはどれか。
A ブドウ球菌
B ボツリヌス菌
C 病原性大腸菌
○
D リステリア菌E 腸炎ビブリオ菌
問036 国際伝染病あるいは輸入伝染病でないものはどれか。
A コレラ
B エボラ出血熱
C アメーバ赤痢
○
D 住血吸虫症E ラッサ熱
問037 過敏症と主な疾患の組み合わせのうち間違っているものはどれか。
A アナフイラキシー反応 ― じんま疹
B 免疫複合体による反応 ― 糸球体腎炎
○
C 遅延型過敏症 ― アトピーD U型反応 ― 溶血性反応
E 細胞傷害型反応 ― 血清病
問038 院内感染の原因にならないものはどれか。
A 大腸菌
B 緑膿菌
C 黄色ブドウ球菌
D クレブセラ菌
○
E レンサ球菌
問039 食塩耐性菌はどれか。
A 溶血レンサ球菌
B 大腸菌
C バクテロイデス
D 赤痢菌
○
E 黄色ブドウ球菌問040 芽胞を形成しない菌はどれか。
A 炭疽菌
○
B 野兎病菌C ウェルシュ菌(Clostridum perfringens)
D ボツリヌス菌
E 破傷風菌
問041 健康成人の糞便中に最も多く存在する菌はどれか。
○
A バクテロイデスB 大腸菌
C 腸球菌
D プロテウス
E クレブシェラ
問042 次のうち芽胞を形成する菌属はどれか。
○
A クロストリジウム属B バクテロイデス属
C クレブシェラ属
D 抗酸菌属
E サルモネラ属
問043 次の病原体のうち呼吸器感染症の原因とならないものはどれか。
A 結核菌
B オウム病クラミジア
C マイコプラズマ
D アスペルギルス
○
E トラコーマクラミジア問044 クラミジアによる疾患の組み合わせのうち正しいものはどれか。
A 恙虫病 ― 狂犬病
B 狂犬病 ― トラコーマ
○
C トラコーマ ― オウム病D オウム病 ― 黄熱
E 黄熱 ― 恙虫病
問045 次の病原体のうち真菌に属さないものはどれか。
A ヒストプラズマ
○
B トキソプラズマC アルテルナリア
D コクシジオイデス
E カンジダ
問046 次の組み合わせのうち間違っているものはどれか。
A 髄膜炎菌 − ナイセリア属
B インフルエンザ菌 − ヘモフィルス属
○
C 結核菌 − マイコプラズマ属D 赤痢菌 − シゲラ属
E ペスト菌 − エルシニア属
問047 リケッチア症に関連のないものはどれか。
A 恙虫病
B Q熱
C 塹壕熱
○
D 黄熱E 発疹チフス
問048 感染性心内膜炎の原因菌として最も頻度の高いものはどれか。
A 黄色ブドウ球菌
B β溶血性レンサ球菌
C 緑膿菌
○
D α溶血性レンサ球菌E 大腸菌
問049 リン菌についての説明で間違っているものはどれか。
A 培養菌は死滅しやすい。
B グラム陰性球菌である。
C チョコレート寒天培地に発育する。
D 新生児の膿漏眼が注目されている。
○
E ペニシリンに耐性菌が多い。問050 次の組み合わせのうち間違っているものはどれか。
A マイコプラズマ ― 肺炎
B セレウス菌 ― 食中毒
○
C 緑色レンサ球菌 ― リウマチ熱D リン菌 ― 尿道炎
E 大腸菌 ― 膀胱炎
以下の文章が正しければ○、間違っていれば×を記入せよ。
○
問051 微生物学は対象とする微生物の種類により細菌学、真菌学、ウイルス学などに分けられる。×
問052 ある細菌を病原体であると決定するために考えられたのがフックの条件である。○
問053 微生物の生産する抗微生物作用以外の生物活性をもつ物質も抗生物質と呼ぶ。○
問054 菌の分類とは未知の菌の性状を調べ、その類似性によって区分けすることである。○
問055 生細胞の状態を観察するには暗視野法、位相差法、微分干渉法などを用いる。○
問056 ファージ生産能力を保持するテンペレートファージ感染菌を溶原菌と呼ぶ。×
問057 細菌染色体は12本鎖環状DNAからなる。×
問058 細菌は自分自身の染色体以外にしばしば細胞質にトロンボプラスチンとよばれる遺伝物質をもつ。○
問059 細菌は突然変異、遺伝子の組換え、転位因子の作用により自らの遺伝子を変化させる。○
問060 ヒトと人体の皮膚や粘膜に常在する細菌叢との関係は共生である。○
問061 共生に対し一方は利益を受けるが他方は害を受ける共存関係を寄生という。×
問062 感染症は病原体の伝染性の有無により伝染病と指定伝染病に分けられる。○
問063 感染が局所にとどまらず全身諸臓器、組織に拡大する場合を全身感染という。○
問064 微生物の病原性は微生物側の伝染性、侵襲性、毒素産生性などの属性の総和といえる。○
問065 異染小体染色はジフテリア菌と他の菌との鑑別に用いられる。○
問066 腸チフスの診断のためにWidel反応を行なう。×
問067 チール・ネルゼン染色にはクリスタル紫が用いられる。○
問068 クレブセラ属菌の確定試験には、莢膜膨化試験を行なう。○
問069 グラム染色(ハッカー変法)にはシュウ酸アンモニウムが用いられる。×問070 生後10〜12時間で既に糞便中に細菌が出現する。○
問071 生後1日目にはスタヒロコッカス属、ストレプトコッカス属、大腸菌、乳酸桿菌、クロストリジュウム属などが認められる。○
問072 生後1日目の総菌数は1011/g以上となる。×
問073 生後5日目頃にはクロストリジュウム属が最優勢となりバランスはほぼ安定する。○
問074 正常な細菌叢が早期に形成されるかどうかは新生児の以後の発育に大きく影響する。×
問075 ジフテリア菌は芽胞のないグラム陰性桿菌である。○
問076 ウイルス粒子が感染力を失うことを不活化という。○
問077 日和見真菌症にはカンジダ症、クリプトコックス症、アスペルギルス症、ムコール症などがある。○
問078 生ワクチンの開発はパスツールがした。×
問079 レーウェンフックは顕微鏡を用いて初めてウイルスを見つけた。×
問080 エールリッヒは低温殺菌法を創案した。
○
問081 ジェンナーの牛痘接種が免疫学の起点となった。○
問082 フレミングは青カビが抗菌物質ペニシリンをつくることを発見した。○
問083 線毛は普通の顕微鏡で見られない。○
問084 コレラ、発疹チフス、オウム病、ラッサ熱は国際伝染病である。×
問085 T細胞は抗体産生には全く関与しない。
○
問086 垂直感染は母から子に病原体が伝わることをいう。×
問087 最初の感染を一次感染、それから感染を受けたものを二次感染、さらに感染したものを混合感染という。○
問088 患者や病職員に定着した耐菌性による感染を院内感染という。○
問089 自家移植は免疫抑制処置を行なわなくてよい。×
問090 一次拒絶反応後、再び同じ供与者から移植を受けると拒絶反応はなくなる。
○
問091 免疫とは生物が非自己と区別して自己を保持する上で必要な機能である。×
問092 人体の皮膚にある常在細菌は、互いに共存共栄しているのでこの関係を寄生という。×
問093 ジフテリア菌は芽胞のないグラム陰性桿菌である。○
問094 ジフテリアの予防にはトキソイドが用いられる。○
問095 BCGはウシ型結核菌である。
○
問096 マイコプラズマはテトラサイクリンに感受性を示す。×
問097 髄膜炎菌は低温で長時間生存する。○
問098 ウェルシュ菌(Clostridum perfringens)はガス壊疽の原因菌である。○
問099 マイコプラズマはグラム陽性菌に属する。○
問100 クラミジアにはオウム病、トラコーマなどの病原体が含まれる。