第17回

肩口ねこ背が原因で起こる痛みや不快な症状

 

 

 

カイロ博士プロフィール

甲木寿人(かつき・ひさし)
早稲田大学卒業。2002年3月まで、早稲田大学体育局講師(非常勤)として「姿勢と健康」の講義を受け持ち、現在公開講座「生涯学習」を担当。
日本カイロプラクティックフォーラム会長を務める。

ここまでねこ背に共通する症状についてみてきましたが、ここからは、それぞれのねこ背ごとに起こる症状についてみていきましょう。
肩口ねこ背とは、かなに近い部分にねこ背の頂点があるねこ背のことで、頭が常に肩の前に出てあごが上がります。
この部分は、クセがつくと、動きが固くなり、頭を後ろに倒しにくくなります。

後で詳しく述べますが、その前に肩口ねこ背が原因で起こる痛みや不快な症状について、まとめておきます。
<腕の神経障害>
●肩から上腕、前腕はのしびれ・痛み
●テニス肘・ゴルフ肘
●バネ指(弾撥指)・腱鞘炎といわれる指の痛み
●手首の痛み
●五十肩(肩関節周囲炎)

<自律神経の障害>
●かぜ(ひきやすい。咽喉が弱い)
●空咳・咳き込みぜん息
●ぜん息(アレルギー体質)
●肺活量の減少。息切れ・動悸
●狭心症・心筋梗塞

ねこ背は、自分の身長を2〜3センチ縮めた状態ですから、自分本来の身長に戻せばいいのです。
以前に紹介した胸はり体操を続けることで、ねこ背を治し、ねこ背が原因の症状を治し、予防していきましょう。

もう一つ大切なこと。
ねこ背になる人は、深呼吸などしたことのない人たちです。
絶えず深呼吸をしたいものです。

次回より、症状ごとに詳しくみていきましょう。

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