第3回全国統一カイロプラクティック師免許試験

 

カイロプラクティック学概論

 

問題用紙

(この問題用紙は表紙を含めて全部で8ページです。)

注意事項

初めに「受験票」を机の右上に置いてください。

解答は、監督員による合図で始め、また終了してください。

試験場内での質問等は挙手をして監督員の指示を受けてください。

不正行為は即退室となります。

記入には黒の鉛筆またはシャープペンを使用してください。

下敷きの使用は認めません。

電卓・計算・辞書機能付の時計は持ち込みできません。

携帯電話・PHS・ポケベル等は、電源をOFFにしてカバン等にしまってください。

(時計としての使用は認めません。)

アラーム機能、音声機能付時計は、機能を解除しておいてください。

耳栓は、監督員の指示等が聞き取れないことがあるため使用できません。

試験場からの退室

答案が完成した場合でも試験開始後30分間、試験終了前5分間は退室できません。

解答用紙記入上の注意

解答用紙は「正・副」2枚を使用します。(複写式)

選択式の場合

解答は正解と思う符号の   をなぞってください。

ズレ・はみ出し等がないように十分注意してください。

記入方法を誤ると得点になりません。

 良い例:         悪い例:

○×式の場合

解答は○または×を解答欄に記入してください。

訂正の場合は二重線を使用し、正しい解答を記入しなおしてください。

例:

 

複数解答の場合は不正解とします。

解答用紙には、[受験番号]のみを記入してください。(名前は記入しないこと)

[受験番号]を間違えると採点の対象となりません。

解答用紙は、折ったり破損したりしないよう注意してください。

途中で退室する場合は、解答用紙の「正・副」を切り離し、「正」を裏返して各自の机に

置き「副」を持って監督員の指示に従ってください。

「正・副」を間違えて持ち帰った場合は不合格となります。

「受験票」は、合格後の免許証交付まで必要です。忘れずにお持ち帰りください。

「受験票」は実技会場にて実技試験官にお渡し頂き「開始」致します。必ずお持ちください。

問001 次の文章の(  )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

アロパシーに対する(@  )運動への反撃を開始したアメリカの医師たちは、長期的な医療のスタンダード化に取り組み、(A  )を排除する運動を展開していった。アメリカ医師会は医学教育のレベルを上げることで、カイロプラクティックのような代替医療は排除できると考えていた。こうした代替療法の創始者達には、正規の医学教育を受けない者もいた。(B  )はカイロプラクティックを始めるまで、行商人をしたり、学校で教えたり、雑貨商をやったり、(C  )をしながら生計を立てていた。オステオパシーの創始者である(D  )は医師であったが、アメリカでは共に「背骨の先生」と呼ばれていた。

[語 群]

ア.磁気治療  イ.反医学  ウ.スティル  エ.D.D.パーマー  オ.非科学的治療

問002 次の文章の(  )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

後頭底は、(@  )で屈曲することで大脳鎌は弛緩し、小脳テントは緊張する。(A  )では後頭底が伸展することで、逆に大脳鎌は緊張し、小脳テントは弛緩する。硬膜の動きは脳の働きを補助するように働く。もしも頭蓋が動きをなくしてしまうと脳の動きや(B  )に影響し、脳の(C  )を進めるのではないかと考えられている。呼吸での脳の動きは硬膜、頭蓋、(D  )へと伝達される。

[語 群]

ア.リズム  イ.仙骨  ウ.呼気  エ.吸気  オ.老化

問003 次の文章の(  )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

モーション・パルペーションやレントゲン分析で検出するリスティングは、主に(@  )カイロ大学やガンステッド等で使用されており、(A  )リスティングと呼ばれている。1972年のヒューストンカイロプラクティック専門者会議で決定されたたものはヒューストン(B  )リスティングで、レントゲン写真によるサブラクセーション分析である。これはカイロプラクターだけではなく医学的にも第三者にも理解できるように作成されている。モーション・パルペーションによるサブラクセーションの検出を中心に作られたのが(C  )リスティングで、(D  )カイロ大学等で使用されている。

[語 群]

ア.カンファレンス  イ.デバーシファイド  ウ.フルスパイン  エ.パーマー  オ.ナショナル

問004 次の文章の(  )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

A 病歴をとる場合、5W1Hに従うという原則があるが、既往歴では(@  )、(A  )、
(B 
 )の経験までを含めて過去の病気を聞くことになる。

B 問診では、個人歴の他に(C  )を聞くことも重要である。運動、職業、趣味、習慣などの個人情報を聞きながら(D  )との関連や、治療のアドバイスが引き出される。

[語 群]

ア.現病歴  イ.手術  ウ.事故  エ.入院  オ.家族歴

問005 痛みの特色について(  )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

痛みの性質から疼痛部位を想定することもある。痛みを主訴とする患者が、もしも鋭敏で灼熱感がある痛みを訴えているようであれば、それは(@  )の痛みであることが想定できるし、痛みが深部から生じているようであれば、それは(A  )に起因している可能性がある。鈍くうずくような痛みを訴えているようであれば(B  )の痛みかもしれない。居部に限局的な鋭い痛みを訴えていれば(C  )が発している痛みの可能性が考えられる。また、広範囲にうずくような痛みを訴えるようであれば、それは

(D  )に起因しているかもしれない。

[語 群]

ア.靭帯  イ.骨  ウ.神経  エ.脈管  オ.筋肉

 

問006 次の文章の(   )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

消化管のレントゲン撮影に(@  )を用いるようになったのは、キャノン自らの被爆経験と努力によるものである。また、人体が絶えず変化する環境に直面しても平衡を保ち、生物体を一定の状態に維持する自己調節機構を(A  )という概念で説明したのもキャノンである。

生体にストレスが加わると、大脳や間脳が認識して(B  )ホルモンを分泌する。特にその

(C  )アクスが分泌されると、そのホルモンは(D  )に達しホルモン分泌を促す。

[語 群]

ア.副腎皮質ホルモン  イ.脳下垂体  ウ.副腎皮質  エ.バリウム  オ.ホメオスターシス

問007 次の文章の(   )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

19世紀後半、アメリカでは民衆が決起した反医学運動は、当時の医学の主流であった瀉血などの

(@  )への反発であった。その主な活動に、自分たちの健康を自分たちで守ろうとする(A  )運動がある。(B  )の復活に立ち上がった農夫トムソンが始めたトムソン式治療法もその一つである。その他にもグラハムの(C  )、ホリスティック医学運動、水の治療効果を中心にした総合治療の

(D  )医学、同種療法といわれるホメオパシー医学などがある。オステオパシーやカイロプラクティックもこうした新しい医療を確立しようとした動きであった。

[語 群]

ア.ポピュラーヘルス  イ.民間療法  ウ.衛生療法  エ.ナチュロパシー  オ.英雄医学

問008 痛みの性質から疼痛部位を想定することもあるが、次の特色に相当すると思われるものを、体の構成要素で答えよ。

A 限局的な鋭い痛み     (@  )

B 鈍くうずくような痛み   (A  )

C 深部から生じる痛み    (B  )

D 鋭敏で灼熱感がある痛み  (C  )

E 広範囲のうずく痛み    (D  )

[語 群]

ア.骨  イ.靭帯  ウ.神経  エ.脈管  オ.筋肉

問009 次の文はACAが提示したアジャストメントの定義である。(   )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

特定の(@  )を持ち、長短いずれかの(A  )を用いて関節に直接(B  )を行なう

(C  )なテクニックであり、速度、深さ、方向をコントロールしたダイナミックな(D  )を特徴とする。

[語 群]

ア.接触点  イ.スラスト  ウ.スペシフィック  エ.マニピュレーション  オ.梃子

問010 次の文章の(   )の中に適当な語句を下記の語群から選び、記号をマークせよ。

デバーシファイド・テクニックは、アジャストメントの根拠として(@  )の概念を導入することによってよりスペシフィックなアプローチとして発展して行った。この概念から可動検査法またはモーションパルペーションが生まれ、(A  )のスラストは次第に衰退し、(B  )の原理を応用した技法が多くを占めるようになった。(C  )の角度、(D  )との関連、回転軸、そして筋や靭帯線維の方向と矛盾しないテクニックが次々と生まれていった。

[語 群]

ア.長い梃子  イ.関節面  ウ.スラスト  エ.生体力学  オ.長短の梃子

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問011 

×カイロプラクティックの名称を考えた人は、D.D.パーマーの友人で患者でもあったハーベイ・リラードという人である。

問012 

サブラクセーションの概念はD.D.パーマーのオリジナルとしてカイロプラクティックの基本的概念となった。

問013 

脳脊髄液循環の動力源は脳の動きであるが、その中でも脳室は動力の第一ポンプといわれている。

問014 

×顎運動は捕食機構として重要であるが、身体的影響については歯科領域の単科疾患と捉えるべきである。

問015 

進化の過程の中で、ヒトは四足歩行から二足直立歩行に変化したが、重要な問題は地球の重力をいかに克服するかにあった。

問016 次の組み合わせが正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

前脛骨の筋力低下 ― 外反足

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問017 

大腿四頭筋は膝関節を安定させる機能がある。

問018 

広背筋は肩関節の内旋伸展、呼吸の補助筋でもある。

問019 

菱形筋は肩甲骨を内転して挙上する作用がある。

問020 

胸鎖乳突筋は、両側に働いて頭部を屈曲させる作用がある。

問021 サブラクセーションが脊髄圧迫や障害をもたらす可能性として以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

×脊椎の骨折や脱臼が脊髄圧迫を引き起こす可能性よりも変形を伴ったサブラクセーションの存在に最も注意しなければならない。

問022 体性機能障害現象について以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

軟部組織の色、温度、硬さなど組織構造に神経学的に異常な現象がみられる。

問023 カイロプラクティック仮説の根拠となる神経系について以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

×自律神経の遠心性の情報は、一般的に内臓感覚系とも呼ばれるように内臓の多くの受容器から起こっている。

問024 神経反射を説明したカイロプラクティック仮説について以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

自律神経系では、血圧の圧反射、膀胱の排尿反射、胃腸管の運動あるいは消化液分泌の反射性反応などがあげられる。

問025 ストレス学説の意義について以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

×病気は一つの原因で特定の症状が起こることを実験的に証明した。

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問026 

×リンパ液はリンパ節を合流して最後に静脈に流れ込む。

 

問027 

呼吸運動は胸郭の拡大、収縮によって行ない、腹筋群が重要な働きをする。

問028 

姿勢分析は視診に含まれるが、治療前と治療後の変化に対しての情報がえられるので重要である。

問029 

腸腰筋の両側の筋力が低下すれば腰椎前弯カーブは減少、過緊張になれば腰部の過剰前弯となる。

問030 

梨状筋は立位で大体の外旋筋・外転筋として作用する。

問031 

×サブラクセーションとは関節のロックされた状態であり、関節が正常範囲を超えて可動する関節は厳密な意味ではサブラクセーションとして分類しない。

問032 

椎骨がグループになって正常な動きに逆行したり、運動の制限を受けるサブラクセーションを「運動異常」と呼ぶ。

問033 

神経学検査では、運動機能や反射などの検査からそこに潜む病的な状態を判定することになる。

問034 

モーション・パルペーションは可動検査法であり、そこからすぐにスラスト等のテクニックに移行できるという便利さがある。

問035 問診時の要点や注意点について以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

痛みの発症がどのように起こったかを尋ねることは、痛みの原因を特定することにもなり重要である。

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問036 

カイロプラクティックの哲学には、生気論と科学論という相反する二つの概念が共存している。

問037 

後頭骨は吸気では横軸に対して屈曲し、呼気では伸展する。

問038 

顎関節には固有受容器があり、体の動きのバランスと関係がある。

問039 

人間の脊柱カーブは13才ごろ完成する。

問040 脊椎マニピュレーションは17世紀以降の医学史に空白期があったが、その時代になぜ脊椎マニピュレーションを行なうことができたのか、その推論を下記に挙げた。正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

接骨術は世界各地の民間療法として行なわれており、接骨師が脊椎マニピュレーションを民間療法として行なっていった。

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問041 

梨状筋が一側で低下し、一方で過緊張すると、過緊張した側の下肢は外旋する。

問042 B.J.パーマーは椎間サブラクセーションの4つの基準を示した。次の記述が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

神経への障害が確認できること。

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問043 

西洋諸国では、2500年前から内科医や外科医によって脊椎マニピュレーションが行われていた。

問044 

×上腕三頭筋の筋力低下は肘関節の過度の伸展を起こす。

問045 

サブラクセーションの判定にはレントゲン写真による分析が用いられるが、それだけでは決定的なものとはいえない。

問046 

ノンスラストの技法は、スラストテクニックが不適切な症例に用いられている。

問047 

一次性サブラクセーションが矯正されれば、二次性サブラクセーションは自然に復位する。

問048 

×欧米のカイロプラクターは診断権を持っているため、診断に関しては医師と同じ権利をもっている。日本ではカイロプラクターに診断権はなくても診断することができるのは、患者救済のための暗黙の了解とする部分である。

問049 

×一側の頭部・顔面と交叉性にみられる反体側半身のしびれはカイロ治療の適応である。

問050 

患者の四肢の色変化が見られたので、循環系、栄養学的疾患との関連を明確にすべきだと感じた。

問051 

アメリカではカイロプラクティック治療に保険が適用されている。

問052 神経学検査に用いる道具とその用途について以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

×ピン付き歯車は筋肉の収縮状態を調べるときに用いる。

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問053 

×アメリカのカイロプラクターであっても、患者の診断には医師の同意が必要である。

カイロプラクテック・アジャストメントについて以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問054 

×カイロプラクテック・アジャストメントとは関節の生理的可動域で行なわれる関節運動である。

問055 

カイロプラクテック・アジャストメントとは生理的関節可動域の限界域を利用し、スラストの力が加えられるテクニックである。

問056 

×カイロプラクテック・アジャストメントには関節可動域の限界でスラストが加えられるので、解剖学的可動域を越えることになる。

問057 

×自分で体操などで体を動かす時、可動の限界をより強調して動かすとクリック音がすることがあるが、これもカイロプラクテック・アジャストメントということになる。

次の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問058 

カイロプラクテック・アジャストメントを行う時、コンタクトポイントはほとんど圧迫しないようにセットアップする。

問059 

×長い梃子を利用したテクニックは、カイロプラクティック・アジャストメントの基本的な原則であるスペシフィックという概念に反するためアジャストメントには分類できない。

問060 

デバーシファイド・テクニックは多様性のあるテクニックという意味であり、多くのテクニックを取り入れ、最も多くのカイロプラクターに支持されている。