第3回全国統一カイロプラクティック師免許試験

 

 

問題用紙

(この問題用紙は表紙を含めて全部で16ページです。)

注意事項

初めに「受験票」を机の右上に置いてください。

解答は、監督員による合図で始め、また終了してください。

試験場内での質問等は挙手をして監督員の指示を受けてください。

不正行為は即退室となります。

記入には黒の鉛筆またはシャープペンを使用してください。

下敷きの使用は認めません。

電卓・計算・辞書機能付の時計は持ち込みできません。

携帯電話・PHS・ポケベル等は、電源をOFFにしてカバン等にしまってください。

(時計としての使用は認めません。)

アラーム機能、音声機能付時計は、機能を解除しておいてください。

耳栓は、監督員の指示等が聞き取れないことがあるため使用できません。

試験場からの退室

答案が完成した場合でも試験開始後30分間、試験終了前5分間は退室できません。

解答用紙記入上の注意

解答用紙は「正・副」2枚を使用します。(複写式)

選択式の場合

解答は正解と思う符号の   をなぞってください。

ズレ・はみ出し等がないように十分注意してください。

記入方法を誤ると得点になりません。

 良い例:         悪い例:

○×式の場合

解答は○または×を解答欄に記入してください。

訂正の場合は二重線を使用し、正しい解答を記入しなおしてください。

例:

 

複数解答の場合は不正解とします。

解答用紙には、[受験番号]のみを記入してください。(名前は記入しないこと)

[受験番号]を間違えると採点の対象となりません。

解答用紙は、折ったり破損したりしないよう注意してください。

途中で退室する場合は、解答用紙の「正・副」を切り離し、「正」を裏返して各自の机に

置き「副」を持って監督員の指示に従ってください。

「正・副」を間違えて持ち帰った場合は不合格となります。

「受験票」は、合格後の免許証交付まで必要です。忘れずにお持ち帰りください。

「受験票」は実技会場にて実技試験官にお渡し頂き「開始」致します。必ずお持ちください。

問001 次の文章で正しいものはどれか。

A 肺胞表面には表面活性物質があり、肺のTypeT型内皮細胞で合成される。

B 吸気で肺胞の表面張力は小さく、呼気では大きくなる。

C 肺弾性はそれ自身の組織によって決まり、他組織の影響は受けない。

D 表面活性物質の量が増えると、肺胞の表面張力が増加する。

E 肺胞表面活性物質の欠乏は肺コンプライアンスを減少させる。

問002 胃粘膜についての説明で正しいものはどれか。

A 胃粘膜から分泌するHCO3−と粘液は粘膜表面を酸性にしている。

B 胃粘膜は胃酸に腐蝕されない。これを胃粘膜障壁という。

C 胃底腺の副細胞が増殖・分化して正常細胞になる時間は遅く、おおよそ1〜2時間といわれる。

D 外因性プロスタグランジンは粘膜血管に作用して血流量を増加する。

E アルコールや胆汁は胃粘膜を障害するが、粘膜下細胞までは及ばない。

問003 次の文章で正しいものはどれか。

A 胆汁色素の遊離ビリルビンは水溶性で、色調に関与する。

B 胆汁は常に少量ずつ十二指腸に流れている。

C 肝臓胆汁は十二指腸を経て胆嚢に入り、胆嚢胆汁となる。

D 胆汁酸のコール酸は腸肝循環するが、リトコール酸はしない。

E 血液中の胆汁酸は、肝細胞における胆汁酸の生成を抑制する。

問004 次の文章で間違っているものはどれか。

A 消化管での自発性の活動電位は膜電位の脱分極で調節される。

B 消化管にはアウエルバッハ神経叢とマイスネル神経叢がある。

C 消化管での横紋筋の収縮活動は、神経性調節と液性調節を受ける。

D 胃腸ホルモンは胃腸管運動を促進するものもあり抑制するものもある。

E 消化管平滑筋は緊張性と律動性収縮を示す。

問005 次の文章で正しいものはどれか。

A 膵液中には脂肪分解酵素のプロエラスターゼが存在する。

B 膵液の蛋白分解酵素は4種類ある。

C 膵液の浸透圧は唾液のそれと同じである。

D 膵液中の分泌糖質分解酵素は唾液と異なる。

E 膵液中の蛋白質のほとんどは腺房から放出される消化酵素である。

問006 大脳皮質についての説明で間違っているものはどれか。

A 大脳皮質は中心溝、外側溝、頭頂後頭溝を境として、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の四つの大脳葉に区分される。

B 大脳皮質がないと下位脳中枢の機能は不正確になることが多い。

C 大脳皮質は人間の思考過程において必要不可欠のものである。

D 人間の心に対して世界を広げて見せるのは大脳皮質よりも脳幹や辺縁系の作用によることが多い。

E 大脳皮質は決して単独では機能せずに、常に神経系の下位中枢と共同で機能する。

問007 次の文章で間違っているものはどれか。

A 一般的にいって鼓索神経が支配する舌前野の味受容器は、砂糖に感受性が高い。

B 舌咽神経は舌後方野を支配し、キニーネに対する感受性が特に優れている。

C 口蓋を支配する大錐体神経は蔗糖または酸に対して最大の応答を示し、キニーネに対する反応は小さい。

D 上喉頭神経が支配する喉頭蓋の化学受容器の特徴は、低閾値の機械刺激や純水刺激に感受性がある。

E 喉頭蓋の化学受容器からの情報は、食品の化学組成をモニターするとともに嚥下反射に際して気道を保護することに役立つ。

 

問008 眼の網膜は厚さが0.2mm前後の薄い膜であるが、その組織についての説明で間違っているものはどれか。

A 網膜細胞層

B 外顆粒層

C 外網状層

D 杆体錐体層

E 視神経線維層

問009 次の文章で間違っているものはどれか。

A 内臓や深部組織に痛みがあると、しばしばそれが体表に放散し痛みを起こすことがある。このような痛みを関連痛という。

B 内臓に病変があると、対応する皮膚分節に痛覚過敏が起こることがある。

C 体性、内臓の両入力は、後角で痛覚伝導路ニューロンに収束する。このニューロンは通常体性痛覚を伝えている。

D 内臓起源の痛覚刺激によって興奮しても、脳はこれを区別せず体部の痛みとして捉えてしまうというのである。

E 自律神経節、脊髄、脳幹、視床下部に入った感覚性シグナルは内臓反射のシステムには影響されない。

問010 次の文章で間違っているものはどれか。

A 脊髄の灰白質は細胞構築学的にT〜]の層に区分される。

B 後角のT〜W層は感覚の領域である。

C 前角の\層には後根に軸索を送る運動ニューロンがある。

D X〜[層には、種々の脊髄下行路と筋の一次求心性線維が終止する。

E 運動の統合に重要な役割を果たす介在ニューロンは主としてX〜[層領域を占める。

問011 次の文章で間違っているものはどれか。

A 筋紡錘は結合組織の皮膜に包まれた2〜12本の錘内筋線維と、これを支配する感覚性および運動性の神経線維からなる。

B 錘内筋線維の中央部は収縮が起こらず、両極部の収縮によって引っぱられ変形する。

C 筋紡錘の中央部は運動神経の終末が終わる領域であり、この部位の変形が運動として認識される。

D 錘内筋線維は運動神経線維の支配を受けている。主にAγ群に属する3〜8μmの細い線維からなるのでγ運動線維とも呼ばれる。

E β運動線維は錘内、錘外の両方の筋線維を支配するが、これらの運動線維は錘内筋線維の両極部、すなわち収縮性を有する部分に終末をつくって終わる。

問012 次の文章で間違っているものはどれか。

A 腱を引っ張ってあるいは関節を曲げて腱を引き伸ばすと、伸張された筋の筋紡錘の求心性インパルスが増強して、反射性に収縮する。この反射を収縮反射という。

B 拮抗筋の運動ニューロンを抑制して収縮を弱める。この抑制性の反射を拮抗抑制という。

C Golgiの腱受容器は筋の張力受容器であり、筋線維が腱に移行する部分に存在する。

D 腱受容器は自らの筋の運動ニューロンを反射性に抑制する。伸筋でとくに顕著に見られる。

E 自原抑制は、その負帰還作用によって筋の張力を一定に保とうとする機構である。 

問013 次の文章で間違っているものはどれか。

A 肢の皮膚に痛、熱あるいは触刺激を加えると、肢全体を引っ込めて刺激から遠ざかろうとする反射運動が起こる。この反射を屈曲反射という。

B 交差性伸展反射では、刺激側の肢の反射に伴い同側の肢が伸展する。

C 脊髄前根を逆行性に刺激すると、運動ニューロンにIPSPが2シナプス性に発生する。

D 上記Cの現象はα運動ニューロンの軸索のインパルスが反回側枝を通って抑制性介在ニューロンを興奮させ、その作用が運動ニューロンに及んだためである。

E 反回側枝によって賦活される抑制ニューロンをRenshaw細胞と呼び、これによる抑制をRenshaw抑制という。

 

問014 脳神経領域に特異的な反射が多く存在するが、下記の反射の中で該当しない反射はどれか。

A 眼瞼反射

B 閉口反射

C 咬筋反射

D 嚥下反射

E 咳・くしゃみの反射

問015 次の文章で間違っているものはどれか。

A 内臓器官の多くは、交感神経と副交感神経の遠心性線維によって二重に支配されている。

B 交感神経のみに支配される器官は瞳孔散大筋、副腎髄質、脾臓、立毛筋、汗腺、大部分の血管があげられる。

C 副交感神経のみの支配を受ける器官は瞳孔括約筋があげられる。

D 副交感神経節後線維からは一般にアセチルコリンが放出される。

E 効果器のアセチルコリンに対する応答は器官によって異なる。たとえば心臓に対しては促進性に、胃腸管機能あるいは唾液腺や涙腺などの頭部にある腺に対しては抑制性に作用する。

問016 レム睡眠(逆説睡眠)についての説明で間違っているものはどれか。

A 睡眠が深いほど脳波の周波数が少なくなる。

B 一番覚醒し難い睡眠時には、脳波がかえってより遅い波を含む。

C 入睡して2時間くらい経過すると傾眠と似た脳波が出現する。

D レム睡眠または逆説睡眠の段階では、急速眼球運動、顔面、手足の小さな攣縮が生じ、夢体験が活発であり、筋のトーヌスは完全に消失する。

E ノンレム睡眠を徐波睡眠とも言い、睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠に分けられる。

問017 次の文章で間違っているものはどれか。

A 成人の言語野は一般に右、左利きに無関係に左半球にある。

B 言語野を損傷すると失語症が生じる。失語症には主として運動性失語症と感覚性失語症の二つがある。

C 学習の結果生じる動物の行動変化に対応して、中枢神経系に生じる変化を記憶という。

D 記憶は再生可能な時間をもとに、さらに論理記憶とイメージ長期記憶に分けられる。

E 短期記憶は脳内神経回路を神経インパルスが回り続けている状態である。そのインパルス活動の結果、長期記憶は神経回路のどこかに構造的ないし物質的変化が生じたことに対応していると考えられる。

問018 脾臓についての説明で間違っているものはどれか。

A 脾臓は左下肋部に存在し、成人では長さ10cm、幅6〜7cm、厚さ3cm程度の実質性臓器である。

B 脾臓の機能に赤血球の破壊がある。

C 脾臓は胎生期における造血作用を行なう。

D 脾臓は赤血球の貯蔵庫である。

E 脾臓は組織欠損が起こると再生することができない。

問019 次の文章で間違っているものはどれか。

A 健康成人の血液1mm3中に存在する白血球の数は10,000〜15,000である。

B 白血球のうち、通常、好中球は約50〜70%である。

C 白血球の好中球以外の占める割合は、好酸球は約1〜2%、好塩基球は約0〜1%、単球は約5%、リンパ球は約30%である。

D IgE抗体は肥満細胞、好塩基球に付着し、抗原と反応する。

E アレルギー反応は細胞中のヒスタミンをはじめ気管支など特定器官の平滑筋を痙攣させる物質などを放出することで生じることがある。

 

問020 次の文章で間違っているものはどれか。

A 心臓交感神経は心臓の活動を促進的に働かせる。

B 心臓迷走神経は抑制的に働く。

C 心臓交感神経は心房、心室ともに作用してその収縮性を増加させる。

D 心臓迷走神経は、心房の収縮性を低下させるが、高等動物の心室の収縮性には副次的な抑制作用しか示さない。

E 副腎髄質から分泌されるアセチルコリンは心臓交感神経と同様に心拍数を多くし、心臓収縮性を高める。

問021 次の文章で間違っているものはどれか。

A 弛緩時の心筋長は拡張終期心室容積に、心筋の張力は心室収縮発生の仕事に相当する。

B 心筋の発生張力は筋節長が2.2μmの長さに引き伸ばされたとき最大となる。

C 心室の収縮で発生するエネルギーは、心室拡張終期容積(心室拡張終期筋長)に依存して決まり、生理的範囲内では筋長が増えるにしたがってエネルギーも増加する。

D 心臓の収縮はStarlingの心臓法則に基づく内因性機構と、心臓外因子による外因性機構によってコントロールされる。

E 心室が伸展しても限界の2.5μm筋節長まで張力は増加していく。

問022 次の文章で正しいものはどれか。

A 心拍出量は激しい運動時には、安静時の5〜6倍になる。

B 心拍出量を体表面積の2乗で割ったものを心拍出係数と呼ぶ。

C 左・右の心拍出量では右心室が若干多い。

D 心拍出量は心室が1秒間に拍出する血液量で、単位はl/secである。

E 1回拍出量は心室が1回の収縮で拍出する血液量で、単位をlで表わす。

問023 次の文章で正しいものはどれか。

A 心臓が産生するエネルギー供給源 … 乳酸>脂肪酸。

B 安静時心室内圧(mmHg) … 右心室>左心室。

C 1回仕事量(g-m) … 右心室>左心室

D 平均動脈圧と心臓が1回の収縮により拍出する血液量 … 1回拍出量

E 右心室が1回の収縮によって外部に対して行なう仕事量 … 1回仕事量

問024 心電図の単極胸部誘導は、Wilsonの結合電極を不関電極として胸部の6か所の電位、すなわちV1〜V6を求めたものである。その中のV4誘導の前胸部の電極の位置はどれか。

A 第4肋間胸骨左縁

B 第5肋間で左鎖骨中線状

C 第4肋間胸骨右縁

D 第5肋間で左前腋窩線

E 第5肋間で左中腋窩線

問025 脈圧についての説明で正しいものはどれか。

A 動脈圧波形で、上行脚の立ち上がりから切痕までが心臓の弛緩期、切痕から次の立ち上がりまでが収縮期である。

B 大動脈の圧波形では、上行脚に拍出期の終わりに大動脈弁が急に閉鎖することによって生ずる切痕がある。

C 脈圧は末梢に進むにつれて収縮期圧が増大し、弛緩期圧が減少するので大きくなる。

D 弛緩期血圧に脈圧を2で割ったものを加えたものが、平均動脈血圧である。

E 動脈圧の最大値が収縮期圧で、これを最低血圧という。

問026 単純拡散についての説明で間違っているものはどれか。

A リン脂質二重層の透過性を介する。

B 非特異的な膜成分を介する。

C 特異的蛋白質の形成する直径の大きな孔構造を介する。

D 電気化学ポテンシャル差(濃度差)に比例して基質が透過する。

E 単純で選択性を有する拡散である。

問027 促進拡散(促通拡散)についての説明で間違っているものはどれか。

A 膜の受動輸送の一種であり、特異的な物質のみを輸送する輸送体を介する。

B 促進拡散にはVmaxやKmは存在しない。

C 固有の阻害剤によって阻害される。

D 基質特異性があり、基質より平均半径の小さい物質でも輸送体を通過しないことがある。

E 交換輸送と呼ばれる現象がある。

問028 能動輸送についての説明で間違っているものはどれか。

A 電気化学ポテンシャル差に逆らって無機イオンを輸送するのは一次性である。

B 腎および小腸上皮の糖−Na共輸送体は二次性である。

C カチオンATPase、電子伝達系、バクテリオロドプシン類などの輸送ポンプは一次性である。

D イオンと基質が反対方向に輸送されるもの。たとえば肺における赤血球内のHCO3、血清のClを交換するHCO3/Cl輸送体は一次性である。

E ATP水解の化学エネルギー、電子伝達の化学エネルギーなどをイオン輸送のエネルギーに変換するのは一次性である。

問029 細胞の輸送機能についての説明で正しいものはどれか。

A 単純拡散は膜動輸送である。

B 促進拡散(促通拡散)は能動輸送である。

C 能動輸送には一次性と二次性があり、電気化学ポテンシャル差による輸送である。

D 飲作用と食作用は内向きの膜動輸送である。

E 外向き膜動輸送には消化酵素系、神経伝達物質の分泌があり細胞内に取り入れる。

問030 細胞間の接着構造についての説明で正しいものはどれか。

A 形質膜の分化によって閉鎖帯と接着帯の2種に分類される。

B 上皮細胞間などで最も表面に近い密着した構造を接着帯と呼ぶ。

C 接着帯は細胞の全周にわたって細胞が密着し、その間隔は約200Åの間隔である。

D デスモソームは直径0.2μm程度の斑状の構造で、全体で細胞を結びつけている。

E 筋肉などの興奮性膜では接着帯に相当するものがギャップジャンクションである。

問031 興奮性細胞についての説明で間違っているものはどれか。

A 膜の電気的興奮性を有する細胞を興奮性細胞という。

B 神経細胞、効果器細胞である筋細胞、心筋細胞、平滑筋細胞、多くの受容器細胞などが興奮性細胞に属する。

C 神経細胞は二つの機能を持つ。一つは活動電位を発生して電気的パルスとなった情報を伝える伝導の機能であり、他の一つは神経細胞の軸索終末に達した活動電位を、次の神経細胞に伝えるシナプス伝達の機能である。

D 受容器細胞の機能は、物理的化学的エネルギーを膜電位変化に変換して受容器電位が発生する、さらに受容器電位によって活動電位が発生して、末梢側より中枢側へと興奮を伝導する。

E 内分泌細胞の機能は消化酵素の分泌であるが、分泌に先立って活動電位を発生することが知られている。

 

問032 次の文章で間違っているものはどれか。

A 神経細胞が刺激を受け、膜電位が脱分極の方向に変化して、脱分極がある一定値を超えると、脱電位が急激に変化して活動電位が発生する。活動電位を発生するのに必要な最小の脱分極を臨界脱分極といい、そのときの膜電位を閾膜電位という。

B 活動電位が発生するときに、膜電位が−60〜90mVの静止電位から+30〜50mVの陽性電位に逆転する。この逆転した陽性電位をオーバーシュートという。

C 膜電位をいったん閾膜電位までもっていって刺激電流を止めると活動電位も中止し、一定経過の電位変化が起る。これを活動電位発生の全か無の法則という。

D 一定の刺激電流Imを与えたとき、膜電位は過分極あるいは臨界脱分極以下の電位変化が発生するときは、電位変化の遅れは細胞膜の等価抵抗をRmと、膜容量をCmに関係して、指数函数RmIm

(1−e−t/τ)で表すことができる。τ=RmCmを時定数という。

E 活動電位が発生しオーバーシュートしたあと膜電位は、数msec以内に自動的にもとの静止電位に戻る。しかし戻り方は一般に単調でなく、静止電位を一過性に飛び越したり、一時的に静止電位より陽性の位置に止まったりすることが多い。前者を後過分極電位といい、後者を後脱分極電位という。両者ともに後電位という。

問033 細胞膜にイオンチャネルが存在するが、その根拠で間違っているものはどれか。

A Na電流とK電流が互いに独立したイオン電流であること。

B テトロドトキシン(TTX)という薬物は3×10−7Mの極微量で特異的にNa電流を阻害するが、K電流に対しては影響がない。

C テトラエチルアンモニウム(TEA)という薬物は特異的にK電流とNa電流を抑制する。

D 細胞膜の内側からTTXを与えてもNaチャネルには効果がなく、10−6MでもNa電流は減少しない。このことからTTXの結合部位は膜の外表面にあることがわかった。最近、Naチャネル分子の一次構造の解析からもそれが支持されている。

E TEAのK電流に対する作用は、TTXと異なり10mM程度外液に加えないと、K電流を完全に抑制することはできない。また、ランヴィエ絞論では細胞外からでも効果があるが、イカ巨大軸索では細胞内からのみ作用することが知られている。また薬量作用曲線の解析から、TEAの場合もTEA1分子がKチャネルに結合して電流を抑制すると考えられている。

問034 次の文章で正しいものはどれか。

A STXがNaチャネルと1対1で結合すると考えると、膜へのSTX結合量からNaチャネルの興奮性膜における密度を推定できる。

B Naチャネルの密度は、有髄神経のランヴィエ絞論部のように12,000/μuあるものから30/μuあるものまである。

C Na電流密度もほぼ逆比例して変化している。1個のNaチャネルを流れる電流量あるいはコンダクタンス興奮性膜の種類によって、ほぼ一定ではないかと考えられる。

D 沼らの研究によって、電気ウナギの電気器官のNaチャネル蛋白質の一次構造が相補的RNAの塩基配列の解析から決定された。

E Naチャネルは1,820アミノ酸残基からなり、分子内に8個の機能的サブユニットというべき繰り返し構造があり、その一つひとつが少なくとも8箇所以上の膜外領域をもつことが明らかにされている。

問035 運動神経線維末端の中に約500Åの直径のシナプス小胞が含まれている。小胞に含まれる伝達物質は次のうちどれか。

A アドレナリン

B ノルアドレナリン

C アセチルコリン

D カテコールアミン

E グリシン

 

問036 神経節細胞に応答を起こす網膜上の受容領野は、直径2mm程度のほぼ円形の領域である。その受容領野は、ほぼ同心円的な中心部と周辺部に分けられる。中心部と周辺部は拮抗的に働くが、次の記述はどれが正しいか。

A 中心部の照射でon放電を示すものは、周辺部ではoff放電を示すon中心/off周辺型がある。

B 中心部でoff放電を示すものは、周辺部ではon放電を示すoff中心/on周辺型がある。

C 両型とも存在しない。

D 両型ともある。

問037 次の文章で正しいものはどれか。

A すべての色合いは三つの基本的な原色:赤(700nm)、緑(546nm)および黄(435nm)の混合により得られる、とするのが三色説である。

B 赤、黄、緑、青の4色に白と黒を加え、それぞれの分解と合成により白−黒、赤−黄、緑−青の感覚が生ずることから色覚の機序を説明するのが反対色説である。

C 反対色説は補色、対比の現象説明に有利な説である。

D 赤、緑、青の三つが同じ程度に刺激されると黒の感覚が生じる。

問038 視覚情報は網膜の神経節細胞から外側膝状体までには、on中心/off周辺型あるいはoff中心/on周辺型等の同心円型の処理を受けるが、大脳皮質視覚野に至ったとき、次のうち正しいものはどれか。

A 超複雑型では、ニューロンはある特定の方位軸をもつ刺激に選択的に応じる。

B 単純型では、受容領野のどこに刺激図形を与えても同じ応答が生じ、on/off領野の区別がない。

C 複雑型ではより複雑な入力を要するもの、つまり単純型から興奮と抑制を受けるような高次なものである。

D 以上のほかに単純型はX型ニューロン、複雑型はY型ニューロンの入力を受ける並列処理の考え方もある。

問039 味覚についての説明で正しいものはどれか。

A 甘味を呈するフェニール・チオ・カルバミドの味覚閾値は、個人差が特に著しい。

B 味覚の測定で、ある味溶液が水と違うと感じる濃度を検知閾という。

C クエン酸は、男性が女性より低い閾値を示す。

D 舌縁部は甘味と塩味、舌尖部は酸味、舌根部は苦味に鋭敏である。

問040 運動中枢についての説明で間違っているものはどれか。

A 新しい運動を学習し、これに習熟するのも運動中枢の働きによる。

B 大脳皮質連合野、運動野、基底核などをめぐる神経回路によって運動プログラムは作られる。

C 運動姿勢のパターンを組み立て、点検と修正を行なって目的の運動を達成する。

D 学習効果は一般に一時的で、そのつどプログラムが作成される。

E 大脳皮質から脊髄に至るあらゆるレベルに存在する。

問041 シナプス前抑制についての説明で正しいものはどれか。

A 屈筋Ia群線維のインパルスがIa群線維にaxo-axonic synapseをつくって終わる介在ニューロンを収縮させる。

B primary afferent depolarizationの作用によりIa群線維の終末が脱分極する。

C Ia群線維の刺激によって運動ニューロンに発生する単シナプス性EPSPは、屈筋Ia群線維の条件刺激によって振幅が増幅する。

D 脱分極のために、インパルスにより終末から放出される伝達物質の量が増大する。

E 一次求心性線維から脊髄ニューロンへの信号の伝達は、シナプス前抑制によって調節を受ける。

問042 次の文章で間違っているものはどれか。

A 運動ニューロンの軸索は、筋内で分枝して多数の筋線維を支配する。

B 運動の効果器は骨格筋である。

C 運動ニューロン・プールのニューロン数は、筋線維の数より少ない。

D ネコのヒラメ筋は150本の筋線維よりなり、これを支配する運動ニューロンは25,000個である。

E 筋細胞は運動ニューロンに支配され、収縮活動をする。

問043 次の文章で正しいものはどれか。

A 一次運動野に占める体部位局在の割合は、身体各部の占める面積に比例し、手の運動機能や複雑な言語機能に関する部位の領域は相対的に狭くなっている。

B 一次運動野は大脳半球の上部に向かって狭くなっているが、下方ではしだいに広くなり、下頭前回あたりでは中心溝の前壁のみになる。

C 一次運動野が破壊除去されると、皮質脊髄路の大部分が交差性であるので、反対側の支配筋の弛緩性麻痺が起こり、随意運動ができなくなる。麻痺はヒトの場合著明でヒト以外の動物には麻痺は起こらない。

D 一次運動野への直接の大脳皮質性入力は、運動前野ないし補足運動野、体性感覚野および頭頂連合野からの連合線維と対側の前頭連合野からの交連線維である。

E 一次運動野に電流刺激を加え、皮質脊髄路細胞が発火すると、そのインパルスが下行し、反対側の脊髄運動ニューロンを直接あるいは間接に興奮発火させ、対応した個々の骨格筋の収縮が起こる。

問044 前頭眼野(8野)についての文章で間違っているものはどれか。

A この皮質領野は、視野の中の標的に随意的に視線を移しかえるときにも生じる。

B 眼球運動に関係し、刺激によって反対側に向かう眼球の共役偏位が起こる。

C 破壊されると、一時的にしろ反対側に視線を向けることができなくなる。

D 上丘と橋網様体が関連していることが示唆されている。

E 追跡眼球運動に関与している。

問045 次の文章で間違っているものはどれか。

A 運動性皮質は、狭義には一次運動野と運動前野および大脳半球内側面の補足運動野をいう。

B 運動性皮質はW層とX層の錐体細胞層がよく発達し、Y層の顆粒細胞層はほとんど認められないので、無顆粒性皮質と呼ばれる。

C 運動性皮質は感覚性皮質、連合性皮質とともに新皮質に属し、発生過程で6層構造を示す時期があり、同種皮質と呼ばれる。

D 運動性皮質は、脳幹ないし脊髄の運動神経細胞を介して、運動の効果器である骨格筋を密接に支配する出力細胞を豊富に備えている大脳皮質である。

E 運動性皮質には、多数の神経細胞と神経線維が含まれ、神経細胞は錐体、星状または顆粒および紡錘細胞の3種である。

問046 次の文章で正しいものはどれか。

A 6野は半球外側面の上方で狭く、下方で広くなっている。

B 6野の大きさはヒトでは4野の6倍くらいある。

C 6野に接してその吻側にあるのは、運動前野の4野である。

D 6野は顆粒性で、Betzの巨大錐体細胞を欠く。

E 6野の中に補足運動野があり、半球内側面6aa の6bと部分に相当する。

問047 次の文章で間違っているものはどれか。

A 小脳の機能は、体の平衡と運動および姿勢の制御に関与している。

B 脊髄から小脳に入った感覚情報は、間接的に脊髄の運動ニューロンの活動を制御する。

C 小脳損傷の際は、小脳運動失調や意識障害、知覚機能障害が現れる。

D 小脳核は小脳の虫部に対応する内側核、半球中間部に対応する中位核、半球外側部に対応する外側核の三対ある。

E 小脳皮質は分子層、プルキンエ細胞層、顆粒細胞層が区分され、この中に星状細胞、バスケット細胞、プルキンエ細胞、ゴルジ細胞、顆粒細胞が含まれている。

 

問048 次の文章で正しいものはどれか。

A 摂食中枢ニューロンの20〜30%はグルコースによって特異的に活動が抑制され、グルコース受容ニューロンと呼ばれる。このグルコースの抑制作用は膜抵抗の変化を伴わない膜の過分極による。

B 満腹中枢ニューロンの20〜30%はグルコース感受性ニューロンと呼ばれ、摂食中枢グルコース感受性ニューロンとは逆に、グルコースによって活動が特異的に促進される。この促進作用はKコンダクタンスの減少による膜抵抗の増大を伴う脱分極によるものである。

C 摂食中枢グルコース感受性ニューロンの活動は、血中のグルコース濃度の上昇と遊離脂肪酸濃度の減少によってますます促進され、グルコース受容ニューロンの活動はますます低下する結果、強い空腹感が発生する。

D 満腹中枢グルコース受容ニューロンの活動は、血中グルコース濃度の減少と遊離脂肪酸の濃度の上昇によってますます促進され、摂食中枢グルコース感受性ニューロンの活動はますます抑制される。こうして満腹感が発生し、摂食活動は停止する。

E 視床下部の視床下部腹内側核と視床下部外側野は、摂食行動の調節中枢として働いているが、また血糖調節にも重要な役割を果たしている。

問049 自律神経節中枢についての説明で間違っているものはどれか。

A 交感神経節前ニューロンの細胞体は、主として脊髄灰白質の中心管周囲核に存在する。

B 節前ニューロン細胞体が上位中枢から影響を受ける度合いは、その細胞が支配する自律性効果器の機能によって異なる。

C 脳幹には生命の維持に必要な循環、呼吸、排尿などの自律機能を調節する中枢が存在する。

D 視床下部は脊髄および脳幹と連絡しており、脊髄と脳幹の自律神経調節過程を統合する高次の自律神経中枢として働いている。

E 大脳辺縁系は視床下部レベルで統合される種々の機能を、本能や情動行動に協調させる場である。

問050 次の文章で間違っているものはどれか。

A 極端に太ったりやせたりすることのない健康な動物は、摂取食物のエネルギー出納の平衡が保たれている。

B 主観的な経験によれば、空腹は胃の部位に限局する一般感覚である。

C 動物の胃の神経を切除したり全部摘出すると、ヒトと同じように摂食量に変化が起こる。

D 空腹情報として血中グルコース、インスリンなどの濃度減少、遊離脂肪酸などの濃度上昇などが上げられる。

E 摂食行動はほとんどすべての脳機能の協調と統合によって成り立つ。

 

以下の文章が正しければ○を、間違っていれば×を記入せよ。

問051 一つの運動ニューロンが支配する筋線維の数をその運動単位の神経支配比という。

問052 運動線維のインパルスは神経筋接合部を介して支配下の各筋線維に伝わり、興奮と収縮を起こす。

×問053 神経支配比は一般に微細な運動に関与する筋(指の筋、眼筋など)で大きく、粗大な運動に関与する筋(四肢の近位筋、体幹筋など)で小さい。

問054 中脳、橋、延髄を通して被蓋を占める脳幹網様体は、脊髄および脳神経由来の感覚性入力を受け、また大脳皮質、小脳、大脳基底核などから下行性入力を受ける。網様体からの出力は脳神経運動核と脊髄へ送るほかに橋、延髄網様体のノルアドレナリン細胞群、縫線核のセロトニン細胞群などの出力細胞がある。

×問055 中脳を上丘の吻側または上丘−下丘間で切断した動物は、四肢を伸ばし、頚を立て、口を閉じた独特の姿勢を示す。支えてやると動物は立つことができる。これを脊髄ショックという。

 

×問056 脳幹には、脊髄運動ニューロンに対する促通系と抑制系が存在し、筋緊張の調節に関与する。促通系は脳幹網様体と前庭神経核に起始する。抑制系は延髄の網様体に起始する。筋緊張に関与する脳幹の促通系と抑制系は大脳皮質、基底核、小脳、間脳などからの入力を受けなくて、独立的に制御している。

×問057 電気刺激によって筋収縮が起こる皮質部位は運動野、運動前野、補足運動野に限られる。

問058 運動前野を電気刺激すると、刺激と反対側に筋収縮による運動が起こる。

問059 補足運動野に電気刺激を加えると、体部位局在性を示す運動が引き起こされる

問060 一次運動野に電気刺激を加え、錐体路細胞が発火すると骨格筋の収縮が起こる。

 

問061 副交感神経節前ニューロンは壁内神経叢で主に興奮性ニューロンを介し、効果器を興奮性に支配する。このほかに非アドレナリン、非コリン作動性の抑制ニューロンを介する抑制性支配も知られている。

×問062 交換神経節後ニューロンは壁内神経叢で主に興奮性ニューロンを促進することによって効果器を促進性に支配する。このほかに、神経叢でニューロンを介さず平滑筋を直接抑制する場合も知られている。

問063 自律機能は自律神経系によって調節されるほかに、ホルモンによる液性調節を受ける。一般に自律神経系による調節は秒ないし分単位の短時間の調節に役立つと考えられ、ホルモンによる調節は数時間以上に及ぶ長期の調節に役立つものとされている。

問064 視床下部の視索前野−前視床下部には温度感受性を持つニューロンが存在し、体温調節に重要な役割を果たす部位である。

問065 空腹感が発生するとき、摂食中枢、満腹中枢、前頭連合野、辺縁系、錐体路および錐体外路系の運動中枢からなる神経機構によって、空腹感の認知がなされる。ついで摂食行動が遂行される。十分に食べると、上と同じ神経機構によって満腹感が認知され、摂食行動は停止する。

 

問066 渇き感覚を起こす条件としては、細胞内外の水分量の減少またはそれによる容積の減少および浸透圧の上昇、間接的ではあるが、唾液分泌の減少による口やのどの粘膜の乾燥をあげることができる。

×問067 ネコでは両側扁桃体、梨状葉およびその近傍の切除を行なうと、直ちに性行動の異常亢進が起こり、雄ネコの場合は雌ネコだけでなくイヌ、サル、ニワトリなど相手かまわず射精にまで至る交尾行動を行なう。

問068 大脳皮質には自発的な電気活動(脳波)がみられる。一方、感覚受容器、末梢神経、脳内の諸構造を刺激すると、大脳皮質に一過性電位変動がみられることがある。これは刺激によって生じた興奮が大脳皮質に達し、大脳皮質ニューロンの活動が一過性に変化するためである。この変動を誘発電位と呼ぶ。通常、誘発電位は比較的大きな電極を用いて記録される。それで単一ニューロンの電位変動ではなく、ニューロン集団のそれであって、集合電位である。また、多数からなるニューロン集団活動の結果生じる電場を記録しているから、電場電位である。

問069 余剰学習は、動物にとって不必要な情報を積極的に捨てる学習である。脳には情報的に価値のあるものとないものを取捨選択する機構が存在する。このうち、慣れと呼ばれる現象は重要である。

×問070 結果学習は、動物が行動した結果に基づいて生じる学習である。古典的条件反射はその例で、基本的には皮質下で生じると考えられている。

 

問071 大脳皮質の連合野は中心溝を境として、大きく前頭連合野と後連合野に二分できる。機能的には、前者は「外界に向かって行動をする」ことと関連した高次機能を司り、後者は「外界からの情報を処理する」ことに関連した高次機能を司ることが多い。

 

×問072 全血液中の細胞成分(主に赤血球)の容量比をヘマトクリットという。パーセントで表示する。packed cell volumeともいう。

      体ヘマトクリット(%)=循環血球量/循環血液量×100%

      体ヘマトクリット(%)=静脈ヘマトクリット(%)

問073 血液中の細胞成分が沈降する速度は、次の原因で促進される。つまり赤血球の比重増加、赤血球数の減少(貧血)、赤血球が集合しやすいとき、あるいは血漿グロブリンの増量(炎症その他)、アルブミンの減少など。

問074 好酸球の最も重要な作用は、細菌をはじめ種々の物質に対し食作用を及ぼし、これを消化することである。

問075 骨髄中幹細胞は、赤血球、血小板およびすべてのタイプの白血球になり得る多能性幹細胞が存在し、これは細胞分裂により自らを複製すると同時に、その一部はリンパ系幹細胞と骨髄系幹細胞に分かれる。

脊髄ショックについて正しいものには○を、間違っているものには×を記せ。

問076 脊髄ニューロンの興奮性が著しく低下するために起こる。

×問077 ショックからの回復後、反射が異常に低下することがある。

問078 脊髄が切断されると、それ以下の脊髄レベルの反射とほとんどの脊髄機能が消失または極度に低下する。

問079 切断後時間が経過すると、しだいにショックから回復する。脊髄ショックは一般に大脳化の進んだ動物ほど強く起こる。

次の文章のうち正しいものには○を、間違っているものには×を記せ。

問080 一次運動野に電流刺激を加え、皮質脊髄路細胞が発火すると、そのインパルスが下行し、反対側の脊髄運動ニューロンを直接あるいは間接に興奮発火させ、対応るので、反対した個々の骨格筋の収縮が起こる。

×問081 一次運動野が破壊除去されると、皮質脊髄路の大部分が交差性であるので、反対側の支配筋の弛緩性麻痺が起こり、随意運動ができなくなる。麻痺はヒトの場合著明でヒト以外の動物には麻痺は起こらない。

×問082 一次運動野は大脳半球の上部に向かって狭くなっているが、下方ではしだいに広くなり、下頭前回あたりでは中心溝の前壁のみになる。

問083 一次運動野への直接の大脳皮質性入力は、運動前野ないし補足運動野、体性感覚野および頭頂連合野からの連合線維と対側の運動野からの交連線維である。

×問084 一次運動野に占める体部位局在の割合は、身体各部の占める面積に比例し、手の運動機能や複雑な言語機能に関する部位の領域は相対的に狭くなっている。

自律神経節について正しいものには○を、間違っているものには×を記せ。

問085 自律神経節は、自律神経遠心系の情報を節前線維から節後線維へシナプス伝達する場である。

問086 自律神経節には交感神経節と副交感神経節、さらに胃腸管には自律神経節に準ずるものとして壁内神経叢がある。

×問087 壁内神経叢の調節により、消化管を支配する交感および副交感神経を切断すると、消化管は機能しなくなる。

×問088 自律神経の節前線維を刺激すると、その軸索末端からカルシウムイオンが放出され、節後線維に作用する。

問089 壁内神経叢のニューロン効果器に対する作用の違いから、興奮性ニューロンと抑制制ニューロンに分類される。

次の文章のうち正しいものには○を、間違っているものには×を記せ。

問090 脳幹には生命の維持に必要な循環、呼吸、排尿などの自律機能を調節する中枢が存在する。

×問091 辺縁系には生命の維持に必要な循環、呼吸、排尿などの自律機能を調節する中枢が存在する。

×問092 下垂体には生命の維持に必要な循環、呼吸、排尿などの自律機能を調節する中枢が存在する。

×問093 大脳皮質は脊髄等に連絡しており、自律神経調節過程を統合する高次の自律神経中枢として働いている。

問094 視床下部は脊髄および脳幹と連絡しており、その自律神経を調節する過程を統合している自律神経中枢である。

問095 流血中ではB細胞がT細胞より少ない。

 

×問096 T細胞にあるのはヘルパー、サプレッサーなどと呼ばれるものである。

問097 細胞免疫に関するのはT細胞である。

問098 T細胞もB細胞も骨髄中の幹細胞に由来する。

×問099 記憶細胞になるのはT細胞のみである。

動脈血圧測定について正しいものには○を、間違っているものには×を記せ。

問100 触診法では聴診法の値よりもやや低めに出、また弛緩期血圧は測定できない。