ある朝、Aさん(50歳・会社員)は、ゴルフクラブのバッグをなにげなく持ち上げようとしたところ、腰にギクッと重い衝撃が走るのを感じました。体を動かそうにも、激しい痛みで動かすことができません。すぐに救急車を呼んでもらいました。病院での診断はギックリ腰でした。
Aさんの腰痛はその後、悪化します。ある人の紹介でカイロ院を訪れ、触診による診断は背骨のゆがみ(側弯 そくわん)からくる典型的なギックリ腰でした。背骨のゆがみを矯正する体操を続ければ、必ず治りますと伝えるとAさんは大変驚かれました。
Aさんには、背骨のゆがみが原因でギックリ腰になるなど思いもよらぬことだったのです。
また、Bさん(35歳・会社員)は、1日に何回も時と場所を選ばず腹痛に襲われ、下痢状態になり、いつもトイレに行く心配ばかりしていました。
通勤電車の駅のトイレは、いつ駆け込んでもいいようにすべて確認。外出先ではまず、トイレがどこにあるかを探すのが習慣になっていました。
その後腰痛でカイロ院を訪れたBさん。
実は、腰が痛い患者さんで、便通が正常であるのは少数派なのです。下痢の原因は、長い間の横座りと足組みのクセからきた背骨のゆがみ(側弯 そくわん)にあるのです。
このような下痢は、悪い姿勢をやめて、側弯の矯正体操を続ければ、腰痛はもちろん下痢の症状も、すっかり治るのです。Bさんは不思議そうでした。
このように、腰痛や下痢が背骨のゆがみからきていることを指摘すると、とてもびっくりする人が実に多いのです。背骨のゆがみは、頭痛や肩こり、膝の痛みのほかにもさまざまな不快で苦しい症状を引き起こします。
しかし、このような姿勢と健康の関係については、一般のひとだけでなく、内科や整形外科などの医療専門家も、ほとんど関心がないのが現状なのです。
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