第12回

肩こりから胃下垂になる人

 

 

 

カイロ博士プロフィール

甲木寿人(かつき・ひさし)
早稲田大学卒業。2002年3月まで、早稲田大学体育局講師(非常勤)として「姿勢と健康」の講義を受け持ち、現在公開講座「生涯学習」を担当。
日本カイロプラクティックフォーラム会長を務める。

ねこ背によって肩こりがひどくなった場合、どうなるのでしょうか。

肩こりという症状は、ほかにもさまざまな不快な症状を引き起こします。
肩こりがひどくなると、肩に大きな重石をのせられたようで、食欲もわかないという人もいます。
低血圧体質の、朝に弱いという人が腰かけて足を組むクセをつけると、ほぼ間違いなく腰ねこ背になります。
また、肩こりや首こりは、胃をはじめ内臓下垂を起こします。
この状態を長年続けていると、胃袋の下端は恥骨(陰部に近い前側の骨)の中にまで下がる人もいます。
このような胃下垂のタイプは、次の二つに分かれます。

1、運動嫌いタイプ
座ってばかりや、腰かけてばかりの人。首こりから肩こり、なにもしないのに疲れる。息苦しさに食欲がなくなる。次第にやせて気力もうせ、次第に自律神経失調症へと進む人もいます。
自律神経失調症の場合、病院で血液検査や胃カメラなど、いろいろな医学検査をしても、なんの異常も見つからずに、たんに胃下垂を診断されることがあります。
しかし、食欲も元気もない、呼吸が浅いために息苦しくて疲れる、それに頭痛などが加わります。
こんな症状は、クスリでは治りません。

2、運動好きタイプ
じっとしているのが嫌いで、活動的な人。食欲旺盛で、いくら食べても太らない「痩せの大食い」タイプ。足を組むクセを止めないと、後で腰痛に苦しむこととなります。

では、どうしたら良いのでしょうか。
実は有効な体操があるのです。
次回はその体操の仕方を伝授いたします。お楽しみに!

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